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「オリンピックまでに本当に間に合うの?」

新国立競技場 国際デザインコンペにひとこと言いたい。

まずコンペ応募資格が建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞受賞者や高松宮殿下記念
世界文化賞の建築部門受賞者 等、とてもハードルの高い応募資格なのに公募だと言っている
時点で ??です。

おそらく、これらに該当する建築家は一握りでしょう。これで公募なんですね。

そして最優秀に選ばれた案はアンビルドの女王として有名な女性建築家の作品。

アンビルドとはあまりに奇抜な建築デザインで実現できない建築で有名という意味で、
ご本人からすれば名誉なことではありません。でも昨今のコンピュータの発達で複雑な構造計算が
容易になり実現できるケースが増えていると言えます。

受賞作品はニュースで見た人も多いと思います。一見スタイリッシュでシンボリックな外観イメージ
だけで選ばれたのではないかと思うような案。
まるでサイクリング用ヘルメットを伏せたようなデザインです。

案の定、最優秀作品が決定されてからも、この案に異論を唱える建築家多数。
また技術的な問題も露呈し予算を大幅に超えそうな膨大な建築費。
アンビルドの女王たる所以が露呈してきましたか。

どうやら屋根を設けない方法でいくそうな。どうなってるの? 
元の案は自動開閉する屋根付きですよ。

そもそも、1次審査の段階で高さ制限や占有面積のことも含めコンペの建築条件を満たしていない
ものが最優秀作に選ばれている時点でおかしな話です。
応募条件にも作品の提出後の追加や修正を認めないとなっているにも関わらずですよ。

実際には修正案を審査側からのリクエストに応じて出してます。修正案は1次通過案とは別ものと
いっていい程のものでシャープさが取れ全体に丸みを帯びた印象のものに変わってしまいました。

そもそも上空からしか外観がアピールできないデザインは私はナンセンスだと思っています。
我々は鳥ではないんですから。
競技場内部の機能性、快適性、安全面などは無論抑えつつ実際に通りを歩いている人から見て
周辺環境や外見が及ぼす影響を考えないと、本来の景観設計なんて意味がないでしょう。

みなさんはどう思いますか?   このコンペの結果。

それ以上に、どんな形になるにせよ本当に競技場自体が完成するのだろうかが心配です。

3.11の復興事業に多くの建設作業者が今後も必要な時期にオリンピックに回せる人材確保も
大変なことになりそうです。旧競技場の解体工事でさえ予算が低く過ぎて何度も入札が行われ
ました。
難しい設計な為、予算の2倍以上に膨れ上がった建築費をどうするのか。

私は審査員の責任も大きいと思います。専門家ならば予算的にどの程度掛かるのか想定しながら
審査すべきだと思うからです。
これほど、コンペ決定案に多くの関係者から苦言、異論が出るケースは珍しいと言えます。

今後の経緯に目が離せません。




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